父へのピッツェル [その他]
我が家にワッフルベーカーがやってきたのが、6月のはじめでした。
はじめて焼いたのは、ピッツェル。
付属のレシピの2倍量で作り、両親宅へもおすそわけしました。
リビングの定位置の椅子に座りながら、父はこのピッツェルを見て、
「綺麗だね~」「お店のみたいだ。」
と私が帰るまでの間に2~3回言ってくれたような気がします。
(私の腕がどうこうというより、完全に型の繊細な美しさのおかげだと思いますが 笑)
この時のピッツェルが、
私が作ったお菓子を父が食べてくれた最後になってしまいました。
この時より少し前から、とても食が細くなってきていて、心配で一緒に病院に行ったりしていました。
でも、こんなに突然に旅立ってしまうとは、予想もしていませんでした。
ピッツェルの後に作って持って行ったワッフルは、
その当時の父には重かったらしく食べなかったようですが、
ピッツェルは薄くて軽くて食べやすかったのか、よく食べていたと母が言っていました。
父を最後の旅に送り出す前日、
旅立つ父に持って行ってもらいたくて、
夜中にこのピッツェルを焼きました。
今頃、ぽりぽり食べながら、ひと休みしているかな。
おじいちゃんやおばあちゃんに、
これはもぐが作ったお菓子なんだよと言いながら、一緒に食べてるかな。
私と一緒に食べられる時に、もっとたくさん作ってあげればよかったね。
しばらくいろいろな手続きでとびまわっていて忙しかったり、
なかなかお菓子を作ったり、このページを開いたりする気持ちになれなかったりで、
ブログから離れてしまってました。
気持ちはまだちょっと、
何が起こっても普通に過ぎていく、日々の時間の流れに追いつけてないような気もするのですが。
でも、少しずつ日常の生活に戻りつつある、のかな。
もう少しぼ~っと休んで、体力と気力を取り戻したら(でもせっかく減った体重は取り戻さないぞ!)、
またお喋りにおつき合いのほど、どうかよろしくお願いいたします。